代表取締役 上能 喜久治
見返りを期待しない
「そんなに人材育成にお金と時間をかけて辞められたらどうするんや?」そう言ってくれる人がいます。
“辞められたらどうする”なんて考えていたら人材育成なんて到底できません。人材育成には常にリスクが伴います。
将来を大いに期待していた人材が意に反して退職することもあります。
辞めていった人材が自分が担当していた得意先を回り、元の勤務先の会社やトップの悪口を言いふらし、あるいは値段を安くして営業することなど日常茶飯事であることです。
しかし一つ言えることは人材がいなければ何もできないし、逆に人材が育てば会社は何でもできるのです。
人材育成は決して見返りを期待してはいけないものだ、と私は考えています。見返りとは、いずれその人材が売上を上げ、利益をもたらし、会社の発展に寄与してくれることを期待することです。見返りを期待するから期待通りにならなかったときのショックや落胆が大きいのです。
辞めていってもいいではないですか!裏切りがあってもいいではないですか!なぜなら人材育成とは担雪埋井(たんせつまいせい)なのです。“雪を担って井戸を埋めるがごとく”です。雪で井戸を埋めようとしてもなかなか井戸は埋まりません。つまり人材育成は報われないもの、結果を期待してはいけないものなのです。
かつてあなたもそうだった
今、経営者であるあなたもかつてはそうでした。あなたが勤めついた会社の上司から、トップから期待されていたにもかかわらずある日、その会社を辞め、今のあなたの会社を設立したのではないのですか?その会社はあなたに多大なお金と時間を投資してくれたのではないのですか?
あなたが今、あなたの会社の人材を育てることはあなたをここまで育てていただいた多くの人々に対する恩返しなのです。それはあなたの両親があなたを育て、あなたがあなたの子供を育てていくのと同じです。子育ても何の見返りもありません。しかし、子育てには大変さの中に大きな感動があり、両親への感謝があり、自分自身の成長があります。
見返りを期待せず、多くの人材を育てて下さい。
それが企業の使命であり、多くの人や世の中への恩返しなのですから・・・
代表取締役 上能 喜久治
多大なお世話になったのに・・・
去る3月末に当社とその関連会社の借入金の借り換えをしました。借入金利は1%以上下がり、担保も整理されました。従来、取引をしていたA銀行担当者に対して再三、金利引き下げを要請していたにもかかわらず、誠意ある回答はなく、腹立たしく思っていました。お客様の会社の決算報告会を実施したB銀行の副支店長は決算報告会開催日のすぐ翌日に来社され、その後、借り換えの話がトントンと進んでいきました。一方、それとは別に借入金が完済したC銀行の融資担当者が来社され、借り換えの話をするとその翌日には支店長が来社され、これまた借り換えの話が進んでいきました。結果としてB銀行、C銀行の両行から借入し、従来から取引していたA銀行には全額返済しました。そのA銀行には今まで多大なお世話になり、毎年一月四日には朝9時に新年のご挨拶に伺っていました。従来の借入にはその当時の担当者が機敏に動いていただきました。にも拘らず現担当者は再三の金利引き下げの要請を無視し、YESかNOかの返事もありませんでした。
行動力と提案力
当社では今まで、数多くの銀行でお客様企業の決算報告会を実施しています。しかし、その決算報告会を開催したその翌日に当社に来社されたのはB銀行の副支店長だけです。当社のお客様企業の取引銀行で実施する決算報告会ですがその多くの銀行の支店長等は私どもを“単なる顧問税理士”としか見ていないのです。その銀行の“新たな得意先”となり得るかも知れないのに一面しか見えないし、また見ていないのです。
またC銀行の支店長の機敏な行動も賞賛に値します。支店を代表する支店長が来られた事がうれしいものです。
この三行の対応から多くのことを学びました。
1.従来の取引に決して安住してはならないこと
2.お客様の取引先も“新規得意先”になる可能性があること
3.機敏な行動力と役立つ提案力が重要であること
当社もこのことを肝に銘じ、18年前の初心に帰り、創業時の熱き想いを決して忘れることなく機敏な行動・役立つ提案をしていきます。
代表取締役 上能 喜久治
強い企業とは
私が税理士となって18年の歳月がたちました。その私が最近つくづく思うのは会社というのは存続し続けることがいかに難しいことか、ということです。会社はリスクに囲まれています。蚊帳はアルミサッシとエアコンの普及で、レコード針はCDの出現で商品そのものが不要になりました。液晶テレビの出現でブラウン管が、デジタルカメラの出現でフィルムがその二の舞になりつつあります。私がサラリーマンとして15年間勤めていたレジスター販売会社も残念ながら今はありません。会社には得意先の倒産、内部告発、競合他社の進出、法律の改正、製法の変化、新商品の出現、為替変動、原材料の高騰、自然災害、内部の不正など多くのリスクに囲まれています。だからこそあなたの会社を強くしていかなければなりません。会社を大きく成長させることよりも地味だけどコツコツと、着実に会社を強くしていく必要があります。“屏風と中小企業は拡げると倒れる”“でんぼと中小企業は大きくなるとつぶれる”と言います。ここで言う強い企業とは
1.強い財務体質
2.共通の価値観(ベクトルを揃える)
の二つをいいます。強い財務体質とは自己資本比率60%以上、売上高経常利益率10%以上、固定費の36ヶ月分以上の蓄積等です。そのためには利益を出して蓄積していかなければなりません。阪神大震災のような天災がきて多くの得意先を失くしたとしても3年間の蓄積があればその間に再起できるのです。
ベクトルを揃えるには
価値観を共有するためにはまず、形を整えることから入ります。社章(バッジ)・社旗・社歌・社員手帳・社員証を作るのです。「うちはたった10人の会社だからそんなものは必要ない!」という経営者がいます。社員一人当たりの制作費は高くつきますが是非作って下さい。当社では社員がまだ10人の時に社章を300個作りました。社歌も作るとなると高くつきますが替え歌でつくるとか、あなたが好きな歌を社歌にするとかします。これらのうちでも特に社員手帳は是非作ることをお勧めします。経営理念・社是・社訓・沿革・方針等を社員手帳に載せ、朝礼やミーティングで活用していきます。その繰り返しが少しずつベクトルを一つの方向にしていきます。その方向に抵抗する社員は辞めていく、そのような時期が必ずあります。一時は大変ですがそれを乗り越えれば価値観が共有されたすばらしい会社になっていきます。ベクトルの揃った組織は強いのです。
その強い組織が強い財務体質をつくり、あなたの会社を強い企業にしていきます。
代表取締役 上能 喜久治
“対馬丸”を知っていますか?
今冬は暖冬という当初の予想に反して厳しい寒さと大雪に見舞われています。日本全土が寒波に見舞われていた12月中旬、研修で沖縄にいました。その泊まっていたホテルから歩いて5分ほどのところに「対馬丸記念館」というのがある、というので見学に行きました。対馬丸というのはいつかどこかで聞いた気がしますがはっきりとは覚えていません。その記念館は決してわかりやすい場所になく、私が行ったとき、入場者は私以外にたった二名でした。そのおかげでゆっくりと見学でき、深い悲しみと大きな憤りを覚えました。
対馬丸は大東亜戦争末期、沖縄決戦が近いので多くの小学生を疎開のために九州に運んだ日本郵船の船です。
昭和19年8月21日に1788名を乗せた対馬丸は那覇港を出港し九州に向かいましたがその途中、アメリカの潜水艦に撃沈され多くの幼い命を奪いました。記念館には数少ない遺品が展示され、子をなくした親や助かった生存者が語る話をビデオで見ることができます。その話を聴きながらあふれる涙を抑えることができませんでした。この記念館が対馬丸事件を決して風化させることなく理解を深める役割が大きいことを知りました。
会社の沿革を伝える
私の父は大正3年生まれで母と結婚してすぐに召集され北支にいました。父が元気な頃はよく戦争の話をしてくれましたが残念ながらその父は他界し、今は戦時中の話を聴くことができません。しかしその父から伝え聞いたことを私の子や孫に伝えていくことが私の使命である、と思っています。「おじいさんは日本の国を守るために命を懸けて戦ってきたすばらしい人である」と誇りを持って子孫に語ることが私の大きな使命です。
それと同じく、経営者であるあなたの会社の沿革を社員に語り継いでいくことはあなたの大きな使命です。松下電器産業の本社内には松下歴史館があり創業時の様子が人形等でリアルに再現されています。それを見ることにより創業時の想いが理解できるのです。あなたが二代目・三代目なら創業者や先代の写真を掲げたり胸像を作ってください。その前であなたが会社の沿革を熱く語ってください。そのことで今、わが社があるのは創業者や先代のおかげであることが社員や取引先の人々に深く理解されます。
当社では毎年、新入社員研修の初日に当社創業の地を訪れ、その地に向かって一列に並びみんなで一礼をします。当社も最初は六坪の事務所から始まったことが理解できるのです。国の歴史を知ること、会社の沿革を伝えること、自分のルーツを知ることが日本という国への誇りを持ち、会社への帰属意識を高め、祖先への敬意につながっていきます。
今年があなたと貴社にとってすばらしい一年でありますよう祈念申し上げております。
代表取締役 上能 喜久治
東京ディズニーランドにて
少子化の影響もあるのか、宝塚ファミリーランドやあやめ池遊園地などが閉園に追い込まれました。そのような中にあって勝ち組の最右翼はやはり東京ディズニーランド(TDL)です。年間入場者数は2,200万人、その97.5%が二回目以上のリピーターで占められています。「もう一度行きたい」と思わせる魅力がTDLにはあるのです。
次のような話があります。ある若い夫婦二人がTDLのレストランでお子さまランチをオーダーしました。ウエイターは「申し訳ございません、お客様。お子さまランチは9歳以下のお子さまに限らせていただいております。」とその二人に謝りながら言いました。「そのことはわかっています。実は・・・」と話し始めました。「私たちには今年二歳になる子供がいました。昨年、その子を亡くし私たち夫婦は悲しみに暮れておりました。今日はその子の一回忌で、連れてきてやりたかったTDLに来ました。お子さまランチは実はその子のためにオーダーしました。」その話を聴いてウエイターは「それでは少しお待ち下さい」と言って他のスタッフに何やら指示しました。二人席に座っていたその若い夫婦に「お待たせいたしました。それではこちらのテーブルにお越し下さい。」と言ってその夫婦を四人席に連れていきました。そのテーブルの一つの椅子はお子さま用の椅子になっていました。そしてオーダーされたお子さまランチはその椅子の前に置かれました。
若い夫婦からの感動のお手紙
後日にその夫婦からお礼の手紙がそのスタッフの元に届きました。
「皆様のおかげですばらしい感動的な一回忌をおくることができました。三回忌以降には弟・妹を連れて毎年、TDLに出かけるつもりです。ありがとうございました。」
TDLに多くのリピーターが訪れる背景にはこのような話が数多くあるのです。スタッフ一人一人の機転・気配りでその店・その会社が大きく発展していきます。
“あなたがしてほしいと思うことをお客様のために行うこと”
このことがサービスの心です。いま、この状況、この場面で自分は何を言い、どう行動すればよいのか?人に喜ばれること・感謝されることのすばらしさを実感したスタッフはまた、他の人にも喜ばれたい・感謝されたい、と思います。そのことが働き甲斐・生き甲斐になっていきます。
代表取締役 上能 喜久治
15回目の富士登山
去る8月6日(金)午前8時、当社の新入社員6名を含む8歳から63歳まで総勢37名で富士山に向かってJSK前を出発しました。私にとっては今回で十五回目の富士登山です。「平成3年8月3日」という日付が初めての富士登山のときに買った杖に焼印されています。十五回といってもみんな登頂できた訳ではありません。初回は当時、小学校4年生の次女と登り、残念ながら山頂目前の9合5勺で断念しました。その悔しさがバネとなってそれ以来、毎年“日本一の企業を目指して日本一の富士山に登ろう!”というキャッチフレーズで多くのお客様・社員といっしょに登ってきました。富士登山には毎年、いろんなドラマが生まれますが今年は正に感動の富士登山でした。私にとって54歳という年齢と87Kgという体重が年々、富士登山を困難なものにしています。しかし、困難な状態になればなるほど人のありがたさが感じられるようになってきました。決して一人では登れない。励ましあい、助け合いながら一歩一歩、進んでいく!声をかけあいながら、“苦しいのは自分一人ではない”と思いながら・・・。しんどい、つらい、苦しい。しかし、登頂したときの何物にも代え難い達成感・充実感・満足感があります。それは正に働くこと・生きていることに共通するものがあります。目標を持ち、その実現に向かっていくということにも共通します。
富士山には小川のせせらぎもなく、小鳥のさえずりもない。しかし、満天の星空と最高のご来光を拝むことができました。
継続は力なり
「下山のとき、上能社長は80Kg以上のお体(私より20Kgも多い)を両足で支え、笑顔を出す余裕もないほど疲れているが、一歩一歩ゆっくり歩いている姿に大変強い精神力を感じました。しかも、辛いことを知りながら、15回も登山を実施してきたことに対して深く敬意を払います。」参加者のお一人からとてもうれしいメールをいただきました。
10年 偉大なり
20年 畏るべし
30年 歴史になる
50年 神の如し
「継続は力なり」と言います。一つのことを続けることが信用となります。あと15年続けても70歳前に30回を数えます。健康な体をいただいた両親に感謝するとともに、9合目で疲れたときに一人一人にいただいたバナナをリュックに詰め、上まで運んだJSK社員に敬意を表します。また、全員無事に帰阪できたことに対し、富士登山研修に参加していただいた多くのお客様に感謝申し上げます。ありがとうございました。
代表取締役 上能 喜久治
高い失業率のウラには・・・
社員が自分の意志で会社を辞めても雇用保険金が支給される・・・
少し冷静に考えればおかしいと思いませんか?
勤めていた会社が倒産したり、リストラされたために雇用保険金が給付されるのは理解できますが、自分の意志で勝手に辞めて、プータローをしているとお金がもらえる・・・これではまるで国が「会社を辞めること」「働かないこと」「プータローでいること」を奨励しているようなものではありませんか!一所懸命に働いている社員の給料から雇用保険料が徴収され、あるいは少しでも多くの利益をあげようと必死になっている会社の、その貴重なお金が働かないヤツの生活費になっている・・・。日本の国は、政治家は何を考え取るんじゃ!と言いたくなります。
あなたが経営者ならあなたの会社の社員に働くことの喜びを教えて下さい。
お客様や他の社員のために汗を流すことのすばらしさを説いて下さい。
自分の都合で会社を辞めたヤツに対して雇用保険金を支給するのではなく、10年、20年、30年と永く勤めた人に対して国から表彰状または感謝状と金一封を支給した方がはるかにすばらしい日本になると思っているのは私一人でしょうか?
健康保険にしても永く健康でいる人に対して、税務署なら多く納税している人や会社に対して感謝状ぐらい差し上げてもいいのではないでしょうか?それとも国も役人も“感謝”という言葉をなくしてしまったのでしょうか?
すばらしい日本にするためには
少子化が社会問題になって久しくなりました。女性の社会進出で生活力がつき、結婚しない、結婚しても子供を産まない、あるいは子供ができない人が増えています。日本の人口はいよいよ今までの増加から減少に転じます。その少子化対策は国の政策も必要ですがあなたの会社においてもできることは多くあります。当社では家族手当は控除対象配偶者に対して25,000円、第一子に対して10,000円、第二子に対して20,000円となり第五子に対してはなんと50,000円を支給しています。従って奥様と子供五人いる社員は家族手当だけで175,000円になります。子供は社会の宝です。子沢山の社員は当社の宝です。日本の少子化を少しでも改善したい、そのために自分は、会社は何ができるのか?を考えるとできること・やらなければならないことが見えてきます。会社経営は自社の損益だけでなく、あるいは目先だけでなく、長期的視点とマクロ的視点が必要です。
あなたの会社の経営理念や方針・規定等がすばらしい日本にするための、あるいはりっぱな日本人を育成するためのものになっていますか?
代表取締役 上能 喜久治
今、中国で反日デモが行なわれています。中国国内の各地の日本領事館に投石やペットボトル・玉子が投げ込まれています。日の丸が焼かれ、小泉首相の写真が燃やされています。それに対して日本では右翼の一部が街宣車で在日中国大使館や領事館に押しかけているぐらいです。労働組合や主婦連や学生はいま、何をしているのでしょうか?
昭和25年生まれの私は“団塊の世代”の最後尾です。高校生のとき、佐世保に米空母のエンタープライズ入港反対と言って反戦ビラをまきました。大学生のとき、10.28国際反戦デーに参加もしました。当時は学生が集まれば政治の話を熱く語っていました。それはこの日本という国を少しでもよくしたい、という想いがあったからです。学生運動が盛んな青春時代でした。そのころの学生はいま、55歳から58歳くらいでしょうか?いまの日本でまさに中心的な存在になっています。地位も名誉も収入もあることでしょう。学生時代と比較してその発言力は格段に上がっています。なのになぜ、行動しないのでしょうか?日本の学生もいったい何をしているのでしょうか?
来春入社予定の学生の採用試験を先日、行ないました。その中で北朝鮮拉致事件についての考えを書いてもらいました。すると多くの学生が「自虐的歴史観」を持っていることに改めて驚きました。“日本は侵略戦争など悪いことをしてきた”というものです。日本という国や日本人であることに誇りを持っていないのです。このことが自分さえ良ければいい、という自己中心主義や子供虐待・集団自殺と決して無関係ではありません。自分の国を愛するということがあなたの家族を愛し、あなたの会社の社員を愛することにもつながってきます。そして他の国を尊重し、地球への愛にも発展していきます。
国を守る気概が会社を守り、家族を守る気概につながっています。私は宣言します。
私は全力で私の家族を守り、当社の社員を守り、日本という国を守ります。
今年は日露戦争戦勝100周年にあたります。あの明治時代の気概にあふれ、誇り高き人々に少しでも近づきたく思っています。無敵といわれたロシアのバルチック艦隊を撃破した記念の5月27日には対馬を訪れ、正しい日本の歴史を見てきます。
代表取締役 上能 喜久治
趣味にはお金をかけても・・・
ゴルフが趣味の社長はウッドであれ、アイアンであれ、パターであれ、いいクラブがあればそれが一本20万円でも30万円でも欲しいものです。釣りが趣味の社長ならいい竿があればそれが少し高くても手に入れるでしょう。またいろんなコレクションが趣味の社長ならどうしても欲しいものがあれば高くても、あるいは遠くても行くことでしょう。このように趣味というのはそれにいくら時間をかけてもお金をかけてもいいのです。
同じ趣味の人が集まり、共通の話題で話に花が咲きます。楽しく充実した時間です。
一方、経営には成果が求められます。リスクもあります。お客様からのクレームもあるし人も思うように動いてくれません。銀行との交渉や税務調査も頭の痛い問題です。しかし、お客様の笑顔や社員の喜ぶ姿を目にし、成果があがってくれば会社やお店を経営することは趣味にも増して楽しいものになってきます。
道楽なのか、経営なのか?
毎日、いろんな社長とお話をしていて次の様なことを耳にします。
「我社にもっといい人材がいたら・・・」「もっとよい設備があったら・・・」「もっとお金があったら・・・」「もっといい立地だったら・・・」
「もっとお金があったら・・・」と嘆かないで下さい。
「お前が悪い。」と社員を責めないで下さい。
「昔は良かった。」と過去を悔やまないで下さい。
嘆いても、責めても、悔やんでも何も前には進みません。よく経営資源は“ヒト・モノ・カネ・情報”といいますがそれらがないのが中小企業です。
“豊富な人財・最新鋭の設備・潤沢な資金”・・・これは経営でなく道楽(趣味)と言います。
“限られた人財・限られた設備・限られた資金”で最大の成果(利益)を挙げていく・・・これが経営です。
経営の神様といわれた故松下幸之助氏は自己の成功の要因を
1家が貧乏であったこと
2体が弱かったこと
3学歴がなかったこと
と言われました。あなたの会社も“人財がいないこと・いい設備がないこと・資金がないこと”をバネにして成長発展して下さい。
あなたは会社を経営しているのですか?それとも道楽をしているのですか?
代表取締役 上能 喜久治
すばらしいお母さんの愛情と機転
あなたが十歳の頃に戻ったつもりで読んで下さい。
ある日曜日の朝のことです。
ブラッドレーは、朝食のテーブルに着くと、お母さんのお皿の上に、ていねいにまいた一枚の紙をおきました。
お母さんは、まいた紙を手にすると、するすると開きました。その紙には、次のように書いてありました。
せいきゅう書
お使いちん・・・・・・・・・・・・・・五十セント
パーティのときのるす番ちん・・・・・・五十セント
庭のはきちん・・・・・・・・・・・・・五十セント
弟のおもりちん・・・・・・・・・・・・五十セント
合計 二ドル
お母さんは、にっこりわらいましたが、何も言いませんでした。そして、お昼の時間がきたとき、ブラッドレーのすわっているテーブルの上に、二ドルをおいたのです。
ブラッドレーは、そのお金を見て、大よろこびです。けれども、そのお金といっしょに、もう一つ、小さい紙がたたんでありました。それには次のように書かれていました。
お母さんのせいきゅう書
病気になったときのかん病代・・・・・・0セント
シャツやくつ下のせんたく代・・・・・・0セント
毎日の食事代・へやのそうじ代・・・・・0セント
生まれてから今日までのおせわ代・・・・0セント
ブラッドレーの眼には、なみだがいっぱいあふれました。そして、お母さんにかけよると、もらった二ドルをわたして、
「お母さん、ごめんね・・・・」
と言いました。 (丸山敏秋著「教育力」より)
人が生きていく上において必要不可欠な“空気・太陽・母の愛”は全てタダです。感動があり感受性の高い組織は一人一人の社員が輝き今、業績が伸びています。
今年もあなたとあなたの会社にとってすばらしい年になることをお祈りしております。