JSK通信

今の仕事に命を賭けろ!

代表取締役 上能 喜久治

命を賭けるほど給料をもらっていない!?

 飛行機のパイロットなどはよく、「乗客の命を預かっている」といい、多額の給料をもらっている、と聞きます。その視点から見ればバスやタクシーの運転手でも同じように乗客の命を預かっています。医者は患者の命を預かっているし、注射や点滴を行う看護師も、薬を調剤する薬剤師も同じように患者の命を預かっています。それでは、工場で働く工員や、お店で働く店員はお客様の命を預かっていないのでしょうか?いや、立派にお客様の命を預かっています。私も税理士としてお客様である会社や経営者の命を預かっている、と思っています。また、そのお客様やそこに働く社員の人たちを守るために命を懸けています。そのことが私の家族や当社の社員を守ることに繋がる、と強く信じているからです。
 「仕事などに命は賭けられない」という人がいます。「自分の命を賭けるほど多くの給料をもらっていない」という人がいます。それではいくらの給料をもらえば命を賭けるのでしょうか?それでは何に命を賭けるのでしょうか?命を賭ける人はいないのでしょうか?命を賭ける時はないのでしょうか?


自分の仕事に強い使命感と高い誇りを持て!

 今の仕事に命を賭けていないパイロットが操縦する飛行機に乗りたくないのとともに、患者の命を救うことに命を賭けていない医者に診てもらいたくもありません。それと同じように自分の仕事に命を賭けていない人が造った家には住みたくもないし、自分の仕事に命を賭けていない人が作った車には乗りたくもありません。“命を賭ける”とはあなたの強い使命感です。あなたの仕事に対する高い誇りです。仕事に貴賎の別はありません。どんな仕事であろうと自分の仕事に強い使命感と高い誇りを持てば結果はおのずからついてきます。つまり、お客様が増え、商品が売れ、売上が上がります。経営者であるあなたは今の仕事に命を賭けているかも知れません。しかし、昨今の厳しい経済環境の下ではあなただけではなく、あなたに続く役員、幹部社員、中堅社員、そして新入社員までもが今の仕事に命を賭けたならば多くのお客様、得意先、患者さんから支持され、結果として業績に大きく貢献します。“いい加減・中途半端・そこそこ”それで業績が良くなるはずがありません。


今の仕事に命を賭ける!


 それがこの難局を乗り切るキーワードです。それでも、あなたは、あなたの仕事に対する姿勢・想い・考え方を変えないのでしょうか?会社がつぶれるまで、あなたが死ぬまで気付かないのでしょうか?

伸びる会社の経営者とは

代表取締役 上能 喜久治

景気が良くなれば業績が良くなる!?

 最近、経営者の皆さんから一番多い質問は「いつ、景気は良くなるのですか?」というものです。それに対して私はいつも「今のような景気が続くと思って経営して下さい。」と言っています。“景気が回復すれば会社の業績が良くなる・・・”それではあなたが社長でなくてもいいのです。会社の業績が良くなったのはあなたの経営力や社長力ではなく景気が回復したからに他なりません。多くの会社が厳しい業績のなかで伸びている会社があります。今、伸びている会社の経営者に一つの共通点があります。それは決して同業他社の批判をしたり、悪口を言わない人です。いや、逆に他社の強みを充分に把握し、そこを褒めるのです。そしてその他社の強みを自社にどんどん取り入れ、改善に結びつけています。だから業績が伸びています。

 伸びる会社の経営者は不平不満を口にしません。決してねたみひがみを持ちません。他社や他人の悪口陰口を言いません。嘆き泣き言を聞いたことがありません。そして愚痴文句とはまったく無縁です。

いつも感謝と報恩の心で

 スポーツでも金メダルをとった選手や優勝したチームの監督が常に口にする言葉は“皆様のおかげ”という感謝の言葉です。そして自分や自分たちのチームが多くの人たちに支えられていることを認識しています。

 会社もお客様や社員・取引先・株主・地域の人々等多くの人たちに支えられています。あなたが経営者ならそのことを充分に把握し、その感謝の心を形に表してください。たとえば、社員には“ありがとうカード”や“社長賞”“月間MVP”の表彰をします。お客様には長年のお取引に感謝して“感謝状”や記念品の贈呈をします。当社では10年・20年・30年の長きに亘る顧問先や税務調査で申告是認であったとき、申告所得4千万以上のお客様に対して感謝状をお渡ししています。いくら感謝していてもそれを形に表すことが大事なのです。

 もう一つ、大切なことは「決して見返りを期待しない」ことです。純粋な気持ちで感謝を形に表すことです。

 お客様から感謝され、社員から支持される会社なら業界がどうであれ、景気がどうであれ、強い企業体質になります。厳しい景気が続くいま、あなたの会社を景気に左右されない企業にする絶好のチャンスです。

感謝する人が感謝される
人の幸せを願う人が幸せになる

成長しているのか?膨張なのか?

代表取締役 上能 喜久治

年輪経営とは

 先日、当社の第7回日本一セミナーで長野県にある伊那食品工業に行ってきました。寒天の製造メーカーで、48期連続増収増益増員を実現したことで、今注目されている企業です。5月16日の早朝、7時半すぎに本社に到着。まるでリゾートのようなすばらしい環境の下にその会社はありました。すでに多くの社員が3万坪ある広大な敷地をみんなで掃除していました。8時20分に朝礼開始。我々も参加させていただきました。その後、塚越会長の90分にわたるお話をお伺いしました。
 「売上を上げていくことが会社の成長ではない。会社の成長とはそこに働く社員が何か一つでも“うちの会社、去年よりも良くなった”と感じることが成長しているということである。売上を上げていっても社員の人たちが“良くなった”と感じていなければそれは成長ではなく膨張しているだけである。その典型がアメリカのGMである。また急成長するのはよくない。毎年、着実に少しだけ売上・利益をあげていく。決して無理をしない。それを“年輪経営”“身の丈経営”という。」

自分の命日を書き入れる

 「新入社員教育には100年カレンダーと教育勅語を使っている。100年カレンダーにその新入社員自身の命日を記入してもらう。“あと何回この桜を見れるだろうか?”人の命には終りがあることに気付いてもらう。そして生きている間、働ける間に一所懸命に生きる、一所懸命に働く。教育勅語には親を大切にする。先祖を敬う。兄弟仲良くする。等、人として当たり前のことが書かれている。それを新入社員教育に活かしている。」
 「50年前は日本で一番、貧乏な会社であった。だから社是は“いい会社をつくりましょう ~たくましく そして やさしく~”である。」「稼ぐのが上手な経営者は多いが使うのが上手な経営者は少ない。二年毎に全社員で海外旅行、毎年、年功序列で昇給している。」
 「会社の営業活動とは会社のファン作りである。多くのファンを作ること。」このように話される塚越会長は強い信念を持ったすばらしい経営者でした。寒天という地味な商材であるにも拘わらず、常に新商品を研究開発し、需要を創造しています。また、そこに働く社員の人たちはいきいきと輝いていました。決して急成長をしない。無理をしない。そこには中小企業が事業継続していくための大きなヒントがありました。


あなたの会社は着実に成長していますか?それとも社員の成長を伴わない単に売上があがっているだけの膨張でしょうか?

一体感がチームを熱く、強くする!

代表取締役 上能 喜久治

WBCサムライジャパンから学ぶ!

日本の2連覇のかかったWBCは原監督が率いるサムライジャパンが大きな興奮と感動を残して日本優勝で幕を閉じました。世界の強豪と言われるキューバ、アメリカ、韓国を倒し、誰もが認める世界一となりました。3年前も王監督の日本チームが優勝しました。このときは韓国とは3回対戦し、1勝2敗でした。韓国から見れば日本チームに勝ち越しているのに“なぜ、日本が優勝なんだ!”という疑問も聞かれました。しかし、今回のWBCでは韓国とは5回対戦し、3勝2敗となり、韓国の国民も「日本が世界一」と称えていると聞きます。

原監督はこのチームの最初のミーティングで次のようなルールを定めました。一つは選手起用等について批判禁止。選手一人一人が名選手であるチームを一つにまとめるにはこのようなルールが必要になります。もう一つは弱気の禁止。一人が口にした弱音の言葉はたちまちのうちにチーム内に浸透していきます。だから弱音を吐かないこと、弱気にならないことは強いチームを作っていくには不可欠になってきます。そして試合を重ねる度にサムライジャパンは進化していきました。

孤独感を感じるのか?それとも一体感を感じるのか?

「経営者は孤独だ」とよく耳にします。経営者対労働者ということを思っているから多勢に無勢、孤独を感じるのです。この労使という思い・考えからともによい会社にしていく同志である、という考えになれば孤独感を感じるのではなく、社員全員との一体感を感じるようになります。このような一体感を感じる会社には派閥もなく、世代間の断絶もありません。それではどうすれば一体感を感じる会社になるのでしょうか?

サムライジャパンの原監督が最初に示したようにまずルールを決めます。

当社にも今月、新入社員が入社してきました。その新入社員が先輩・上司から注意された、叱られたときは最後に必ず「ありがとうございました!」と言うことをルールにしています。そのルールがなければ注意されること・叱られることに慣れていない新入社員は言い訳をしたり、だまりこんだり、泣き出したりします。

もう一つのルールは“できません・わかりません・聞いてません”を禁句にしています。その言葉があなたの会社から、お店から、職場からなくなれば社員の考え方・行動・言動が前向きになってきます。
労使ではなく、同志です。経営者も社員もこの一体感を感じるようになった時、その職場には活気がみなぎり、元気な挨拶が飛び交い、業績が上がります。

会社全体の一体感があなたの会社を熱く、強い会社にしていきます。

何も言わず、何もせずして!

代表取締役 上能 喜久治

「臭いものにふた」では国も社会もよくならない!

 航空幕僚長を解任された田母神俊雄氏の講演会に先日、行く機会がありました。いわゆる「村山談話」に反する論文を発表した、ということで国会にも参考人として呼ばれ、与野党からもマスコミからも総バッシングでした。“幕僚長としての立場をわきまえていない”とか“226事件や515事件につながる発言”という論調でした。同じようなことが麻生内閣が発足してすぐに中山国土交通大臣が「日教組糾弾発言」をして事実上、解任された事件がありました。いずれも議論の投げ掛けであり、ここから世論が盛り上がるのに、その前にさっさと解任では何も言えなくなってしまいます。

“非核三原則”のわが国では核の議論さえタブーになっています。今の国際社会では核保有が外交力を高める大きな要因であるにもかかわらず・・・。「福祉・人権・平和」という言葉を振りかざされると何も言えなくなります。個人情報保護法の施行の結果、最近ではクラス名簿も発行されず、誰がいるのか、どんな人がいるのかさえ、わからないと聞きます。それに対して多くの人が行き過ぎたこと、と感じているのに言えない、論じられない社会の風潮があります。これでは国も社会もよくなることはありません。

嘗てない不況からは嘗てない革新が生まれる

 これは経営の神様といわれた松下幸之助氏の言葉です。ここでいう革新が生まれるには社長だけではなく、役員・幹部・社員を巻き込んだ議論が必要です。この場合、何を言っても許される自由闊達な社風が前提となります。会議やミーティングでの発言や提案が誹謗中傷を除き、その内容で降格や減給があったのではとても活発な意見が出るはずがなく、多くの出席者はその時間を何も言わずに過ごすことでしょう。そして会議が終わってからこそこそと批判したり、非難したりするのです。これでは昨今の厳しい経済環境を乗り切ることはできません。
ただ今の自分の保身だけを考え、ただ自分の今の地位だけを守りたいがために何も言わず、何もせず、そして何の影響も与えずにいる政治家や役人、学校の先生や会社の役員・幹部が多くいます。そのような人は自ら自分の存在価値を否定しているのと同じであることにさえ、気付かないでいます。
自分の信念に基づいて発言し、行動し、多くの人々によい影響を与えていく。非難を恐れず、地位に執着せず、決して世論に迎合することなく、歴史を学び、世界を知り、使命感と誇りを持ってりっぱな経営者、すばらしい日本人として生きる。
あなたにこそ、そのように生きていただきたいのです。経営者であるあなただからこそ、影響力のあるあなただからこそ、マスコミに左右されることなく、景気に、業績に一喜一憂することなく、正々堂々と大道を歩んで下さい。

百年に一度のチャンスを活かせ!

代表取締役 上能 喜久治

株も土地も会社も学生も・・・

世界的に車が売れません。アメリカの代表的企業であるビッグ3と言われるGM、フォード、クライスラーが会社存続の危機に直面しています。トヨタも二兆円もの経常利益を上げていたのにこの下半期は赤字の予想がでています。為替も大きく変動しています。円高は輸出産業には深刻な影響を及ぼしますが輸入価格はずいぶんと安くなっています。
 株式市場も安値圏で推移しています不動産も銀行評価が厳しく、取得価格の一部しか融資されません。そのために土地も値下がりが続いています。また、内定取り消しや派遣社員打ち切りの記事が毎日のように新聞をにぎわしています。
これらのニュースは中小企業にとって果たしてマイナスばかりのことでしょうか?
 株を取得する大きなチャンスです。三年間、保有するつもりで取得すればその株価が2倍、3倍に値上がりすることは十分に予想されます。
 土地を取得する大きなチャンスです。“不動産は動産”という経営哲学を私は持っています。だからいざとなればいつでもすぐに売却できる物件を取得することです。
 会社を取得する大きなチャンスです。過剰投資・過大借入が原因で民事再生法申請、というケースが多くなっています。債務カットされた会社を買えば再建できる可能性が高く一挙に年商・店舗・社員が増えます。
 学生を採用する大きなチャンスです。大企業の内定取り消しをされた学生に救済の手を差し伸べれば大きな社会貢献であり、その学生、親、先生等から感謝されることでしょう。

マスコミに左右されるな!

世の中はこぞって節約ムードです。“経費節約”や“固定費削減”も大切ですが必要な設備を買い、必要な経費を使う事も重要です。だから経済が動くのです。値段が下がり、誰も見向きもしなくなった株を買うのです。円高の今、随分と安くなったウォンの韓国へ、ユーロのヨーロッパへ行くのです。採用ムードが冷え込んでいる今、優秀な学生を採用するのです。
 あなたの会社ではそれができるでしょうか?多くの利益が出た時にその蓄積をしていたでしょうか?百年に一度のこの大きなチャンスを活かせるのはコツコツと着実に利益を蓄積してきた会社です。

 今年もあなたのご健勝とあなたの会社のご繁栄を心から祈念いたしております。

 

死生観を確立せよ!

代表取締役 上能 喜久治

死から“いかに生きるべきか”を考える

 人は遅かれ早かれいつかは死ぬものです。あなたが死んだ時、誰が一番悲しんでくれるでしょうか?どなたが葬儀に来てくれるでしょうか?死んで悔いは残らないでしょうか?冷静にあなたの死を見つめ、死に方を頭に思い浮かべる。そこから自分はいかに生きるべきか、が見えてきます。この死生観が確立していないと“今が楽しければよい”“自分さえよければよい”“自社さえ儲かればよい”という刹那主義・利己主義の考え方になってしまいます。
 自分はこの人生で何をしたいのか?どんな生き方をしたいのか?死生観から人生観・職業観・結婚観等が確立してきます。“人は死ぬもの・会社は潰れるもの・お客様は来ないもの・物は売れないもの”を前提にして考える。

人はいつかは死ぬ。だからこの一度きりの人生をどのように生きるのか?
会社は潰れる。だから潰さないためにどのように経営していくのか?
お客様は来ない。だからお客様に来ていただくためにどうするのか?
物は売れない。だから売れるようにするためには何をしていくのか?

人のお役に立つ人生を!

 私の死生観は“妻や子・孫に看取られながら「ありがとう!」と言ってあの世へ逝く”ことであり、私の人生観は“世のため人のためあなたのためにお役に立つ”人生にすることです。それをわが社のミッションにしています。

 
人の喜びをわが喜びとする


 お客様企業とそこに働く人たちの繁栄と幸福のためにお役に立つこと、それが私と当社で働く社員の念い(おもい)です。自分を取り巻く人々を幸せにしていくこと、家族であり、社員であり、お客様であり、取引先であり、地域の人であり、そのような人々のお役に立ち、幸せを願うことです。“人の不幸は蜜の味”という言葉があります。人の失敗や災いを嘲笑し、他社の業績悪化や倒産を面白く言う人はやがてその人もそのような人生をたどります。それとは反対に企業環境が厳しさを増してきた昨今だからこそ社員の幸せやお客様の繁栄を常日頃から願っていればそれと同じように、あるいはそれ以上にあなたに幸せとあなたの会社に繁栄をもたらします。

未曾有の不況に備えよ!!

代表取締役 上能 喜久治

原油も食糧も・・・

原料の、資材の、食品の価格が上がり続けています。マンションや住宅の販売もパタリと止まっています。若者の車離れはガソリン価格の高騰が拍車をかけています。中小企業まで裾野が広い建設業界・自動車業界・家電業界の中で好調な業界はなくなりました。
個人消費も所得が増えない結果、低迷が続きます。不況下の中の物価高、まさしくスタグフレーションの様相を呈してきています。このようなときに企業はどのように対応すればよいのでしょうか?
それは徹底したムダの排除です。作りすぎのムダ・在庫のムダ・運搬のムダ・時間のムダ・人のムダ等です。工場はもちろんのこと、店も事務所も眺めてみれば多くのムダが見つかります。このような時期に売上を上げる努力は労多くして益は少ないものです。当然に売上を伸ばさなくても良い、と言っているのではありません。利益を上げるためにまず、ムダの排除を徹底して下さい。

豊かさの中で人は強くならない

企業環境の変化を一番敏感に感じているのは経営者であるあなたです。それはあなたの会社の仕入・在庫・売上・資金繰り・人の動き等の情報が全て把握しているからです。だから最適な戦略を打ち出し、方針を示し、指示をします。好況のときには会社は強くなりません。不況のときにこそ、それを乗り越えるたびに会社は強くなっていきます。豊かさの中で人は強くなりません。逆境や貧しさの中で人も強くなっていきます。これから来るであろう不況は未曾有のものであろう、と見ています。このようなときに従来と同じことをしていればこれを乗り切ることはできません。先日、ある会社に訪問するとクーラーがかかっていません。窓を開けて照明も窓際や廊下は消していました。社長に訊ねると「外の気温が30度を超えないとクーラーをつけない」とのことでした。このようなアイデアはすべて社員から出てきたものだそうです。自分たちの会社だからみんなで会社を守っていく。企業環境が厳しくなればなるほど、それに対応できる企業とそうではない企業の差がはっきりと出てきます。社風が甘く、厳しくすれば社員が辞めていく。それは何の社員教育もしていない、何も教えていないからです。
会社も人も厳しさの中で育っていくものです。厳しい冬があるから春の暖かさを感じるのです。さあ、みんなで力を合わせて智恵を出し、工夫し、努力してください。未曾有の不況を乗り切ったとき、あなたの会社も社員も大きく成長しています。

変えないと変わらない!

代表取締役 上能 喜久治

いつまで24時間営業を続けるのか!

 原油価格はとどまるところを知らず、上がり続けています。また、素材・食料等も高騰しています。今から35年前の昭和48年に第一次オイルショックが起こりました。そのときにテレビ放送は夜10時に終わり、街のネオンも消えました。新聞も10ページ程になりました。しかし、ガソリン価格が200円にもなるという今、そのような節約ムードは全く見受けません。コンビニやマクドの多くは24時間営業を続け、居酒屋は朝まで店を開けています。テレビ放送も終日、番組を送っています。街のネオンも輝きを増しているくらいです。エコ社会作りが叫ばれているのにそのような努力・工夫を感じません。京都議定書に示された6%のCO2(二酸化炭素)削減目標も未達成なのに、達成不可能ということだけが言われています。わが国の政府も企業に営業時間短縮を強いる訳でもなく、国民に節約するための方法を教える訳でもありません。これでは“目標”ではなく“願望”なのです。

夜早く寝て、朝早く起きる!

夜勤の方は別にして、深夜に徘徊するから非行・暴力・犯罪が多くなります。
人間は朝に起きて、夜は寝るようにできています。日中に働くから健康であり、快食・快眠・快便の生活が送れます。他の店が開いているから自分の店だけ閉められない、という人がいます。だから法律で強制するのです。コンビニ・マクド等は夜10時閉店、朝5時オープンです。“セブンイレブン”ではなく“ファイブテン”です。うつ病の人も少なくなり、医療費削減にもなります。ニートも減り、勤労者人口が増えます。明るく、前向き・プラス思考の人が多くなり、生産性も上がります。電車も地下鉄も終電は夜11時、タクシーは10時から深夜料金が始まり、日中の2倍の料金に設定します。みんな早く家に帰り、家族団らんの時間が増えます。子供たちはゲームよりもお父さん・お母さんと一緒に過ごす時間を楽しみにしています。
 しかし、自由という名のもとにこのような強制はできないのでしょうか?多くの業界から反対の声が上がるでしょう。しかし原油高騰をプラスに捕らえ、資源のない日本から世界に範を示す絶好の機会ではないでしょうか?
これだけ原油・資材・食料が高騰しているのに何の策もない国・何も変えようとしない企業・今までの生活パターンを変えない国民では日本は沈没してしまいます。


あなたの会社から、あなたの生活から変えていきましょう!

リーダーなき日本を憂う!

代表取締役 上能 喜久治

なぜ、何も言わないのか!

冷凍餃子事件でもチベット問題でも福田首相は中国に抗議することもなく、ダンマリを決め込んでいます。“これが我々の日本の代表か!”と情けなくなります。今年の3月までに解決すると言った年金問題もそのまま、誰も責任をとらず、「そんなこと言ったかなあ」と涼しい顔です。後期高齢者医療保険にしても厚生官僚が作ったネーミングといい、内容といい、単なる医療費抑制のための計算結果にすぎません。今日の日本の礎を築いていただいたお年寄りに感謝と敬意を込めて安心して長生きしてほしい、と思っています。
税制面に於いても老年者控除が廃止され、定率減税もなくなりました。今年の確定申告会場で何日かお手伝いさせていただきましたがその多くが真面目でおとなしいお年寄りでした。“老人一揆”が起こってもおかしくないくらいなのに・・・
内閣支持率も最近では25%前後という低さなのに政権与党はなぜ、自分たちのリーダーでもある福田首相を変えようとしないのでしょうか?何もしない、何も言わない、そんなおっさんがリーダーなら国際的にも馬鹿にされます。真の日本の国のリーダーとは国民に対し、日本のビジョンを示し、方針を述べ、その方向に国民を導いていく人です。

一見、物分りのいい親も・・・

就職活動をしている学生に対して親は何とアドバイスするのでしょうか?役員面接で私はいつも学生に質問します。「あなたが就職活動をすることについてあなたの親から何かアドバイスはありましたか?」豊富な人生経験を持つ親が子供の就職について適切な助言をすることは親としての責任であり愛情である、と考えています。しかし、多くの学生からは次のような言葉が返ってきます。「親は“おまえの好きなようにすればよい”と言っています。」子供が人生の岐路に立っているときでさえ、親は何も言わないのです。これは一見、物分りのいい親です。しかし、これは親としての責任を放棄していることに他なりません。子供が新興宗教に走ろうが援助交際に走ろうが無関心なのです。無関心とは愛情の裏返しです。
 日本の国も自分の子供も会社の社員も愛しているから、大好きだから自分の信念を述べ、自分の考えを言うのです。何も言わない人にこの日本を託すわけにはいきません。リーダーとは言いにくいことも言う人です。リーダーとは自分の信念に基づいて行動する人です。そしてリーダーとは自分の言葉・行動に責任をとる人です。