JSK通信

経営計画の立て方

代表取締役 上能 喜久治

過去の延長線上に未来があるのではない!

 経営計画を立てる上に於いて大きな注意点があります。それは過去の延長線上に将来があるのではない、ということです。たとえば今まで順調に業績を伸ばしてきた会社があります。売上の伸びは過去平均で10%でした。その会社が今後もその伸び率で成長発展していくという保証は何もありません。その会社のこれからの業績は過去の延長線上にはありません。5年先・10年先の我が社のあるべき姿を思い浮かべ、それを数値化し、それを実現するために今期は何をしなければならないのか、何をしていくのか、という戦略を立て戦術を具体化していきます。
 どこの会社も問題が山積しています。問題のない会社などありません。私が今まで多くの会社を見ていて感じるのは業績が伸びている会社ほど問題が多いものです。それは売上が上がり、人が増え、借入金も多額なものになっていきます。それに伴い、多くの問題・障害・トラブル・クレーム等が生じてきます。これから逃げてはいけません。それを楽しむのです。チャレンジすること・アタックすること・トライすることを楽しむのです。そのような問題を乗り越えるたびにあなたは一回り大きな経営者になっていきます。もしあなたがそのような多くの問題に直面するのがいやなら何もしないことです。何もしなければそのような問題は大幅に減少します。そして何もしないから業績も当然に下がっていきます。失敗を恐れるのなら何もしないことです。何もしなければ成功することもありませんが失敗することもありません。失恋をしたくなければ恋愛をしないことです。断られることがいやならプロポーズしないことです。その結果、結婚もあり得ません。

事業経営はそのすべてが楽しい!

 今、あなたは会社を、お店を、病院を、クリニックを経営することを楽しんでいますか?仕事を通じて多くのお客様や得意先、患者さんやその家族に喜んでいただき、地域や国の発展に貢献していく。なんとすばらしいことでしょうか!いやなこと・しんどいこと・苦しいこと・つらいこともあります。しかし、それ以上に仕事には喜び・やりがい・感動があります。体を動かし、汗を流し、頭を使い、周りの人やものに感謝し、その結果としてお金と言う報酬までいただけます。人の成功をねたむのではありません。人の成功を願うのです。人の幸せを祈るのです。
 「事業は、その計画が楽しく、準備が楽しく、出発が楽しく、遂行が楽しく、苦難に直面して楽しく、発展が楽しく、消長隆替つねに楽しい。」(「倫理経営原典」)
 働くことが楽しいということは人生が、生きることが楽しいということです。「こんな会社にしたい!」というあなたの強い想いを経営計画書にしたためればそれは必ずその通りになります。