代表取締役 上能 喜久治
サイレントマジョリティーとノイジーマイノリティー
私がメンバーになっているフィットネスクラブでは運動をした後にマンツーマンストレッチというサービスがあります。クールダウンの15分のストレッチでとても人気があります。最近、そのストレッチをしているとインストラクターが私に触れるときにタオルを使うようになりました。わざわざタオルなど使わずに直接、触れていただいてもいいのに・・・。「なぜそのようになったの?」と尋ねると一部のメンバーからそのような要望があったので変更した、ということでした。
このようなことが国の政策や法律ばかりでなく、学校や地域において蔓延しています。つまりノイジーマイノリティー(うるさい少数派)の意見がまかり通っているのです。それに対して多くの人は沈黙を守っています。しっかりとした意見・考えを持っている人は多いのにただ黙っています。つまりサイレントマジョリティー(沈黙する多数派)なのです。個人情報保護法などはその代表的なものです。クラス名簿や会員名簿が発行されなくなり、その運営において大きな障害になっています。多くの人は“おかしい”と思いながらも何も言いません。もっと声を大にして発言し、行動しなければ何も変わらないし、決して良くはならないのです。
政治改革と意識改革
私が30歳代の頃、政治家になり、総理大臣になって日本の政治改革をしよう、と思っていました。それと同時に親・祖先や目上の人を敬い、お年寄りを大切にし、兄弟は仲良く助け合い、他人には親切にし、子供には優しさと厳しさを持って接し、働ける仕事があること・働ける会社やお店があることに心から感謝する。そのような意識改革をするために“すばらしい日本人を育てる会”を設立し、その理事長になる、と本気で考えていました。しかし、現実の政治の世界は足の引っ張り合いであり、アラの探り合いであることがわかってきました。それで今、政治改革は政経倶楽部で志の高い政治家を育てる活動をしています。また、意識改革は社団法人倫理研究所の法人スーパーバイザーとして日本創生の活動をさせていただいています。
この二つの活動は残念ながら当社の売上や利益に繋がりません。いや、それどころか貴重な時間と費用がかかります。一円の売上にもならないこと・一円の利益にも繋がらないことに対しても一所懸命するのです。お金だけのために動くのではありません。自分の志や信念で動くのです。もっと日本の政治を良くしたい、もっと日本人の意識を高めたい。
あなたがもっと声を大きくして発言しなければ、行動しなければ日本の政治も経済も決して良くはなりません!サイレントマジョリティーから抜け出して下さい。あなたが動けばあなたの周りから風が起こります。