JSK通信

時代に合った経営を!

代表取締役 上能 喜久治

労働観も練習観も変わって来ている

 

 去る5月の日大・関学アメリカンフットボール戦における違反タックル問題について、日大OBの私は、人の前に立って話し始める時にまず、「只今、世間をお騒がせしている日大アメフト部問題について日大OBの一人として深くお詫び申し上げます。」と言いました。結局、内田監督と井上コーチは辞任しましたが、最高責任者である田中理事長は記者会見を一回もすることなく、今もそのポストにすがりついています。わが母校である日大は「スポーツ日大」を標榜するだけあって相撲部・ゴルフ部・水泳部・アメフト部・陸上部等において輝かしい実績と伝統を誇っています。しかし過去の栄光にすがるのではなく、今の時代の価値観に適応していかなくてはなりません。かつて会社においても長時間労働が当たり前であり、多くのモーレツ社員が会社の業績をけん引していました。社内において上司命令は絶対であり、毎晩終業後の飲み会はお互いのコミュニケーションの一つであったような時代でした。今では短時間で成果を要求され、かつてのモーレツ社員は影を潜め、上司や先輩が少し厳しく叱責すればパワハラやセクハラとネットに書かれ、ブラック企業と叩かれる。「昔はよかった。」と言って今の価値観を嘆く必要は全くありません。その価値観の変化を楽しみ、対応していけばよいのです。

 

人生も経営もスポーツも楽しもう!

 

青学の箱根駅伝4連覇を果たした原駅伝監督は、
 ① 青学OBでもない
 ② 現役時代にたいした記録も残していない
 ③ 指導者としての経験も実績もない
 そのような人物を青学の駅伝監督に据えた人がすばらしいと思います。当然、OBや関係者の中には原監督就任の反対の声もあったことでしょう。また監督要請を引き受けた原監督や奥様の決断もすばらしいと思います。
 青学の駅伝選手を見ているとのびのびと明るく楽しんで走っています。それに比べてわが日大の駅伝選手は悲壮感ただよう走りをしているように見えます。
 かつて運動部では当たり前であったしごきや長時間練習では成績は上がらないことがわかってきました。スポーツ科学を取り入れ、短時間でも成果の上がる練習を監督・コーチを含めて楽しくやる。会社もそこに働く人たちと楽しく、いきいきと働き、短時間で成果を出せる組織にしていく。運動部の練習も会社の仕事もしんどいこと、つらいこと、苦しいことがあります。そのようなことをみんなで励まし合いながら、助け合いながら楽しく乗り越えて行く。


仕事も運動も、職場もチームも、明るく楽しく元気よく!