JSK通信

投資の鉄則

代表取締役 上能 喜久治

 

株式投資は祖父から教えてもらった・・・

 

 私が小学生のころ、新聞を読んでいた祖父がよく株式欄のところを指差して「○○はいくらになっとるか?」と細かい数字がいっぱいで読みにくい相場を私に訊ねてきました。その祖父に株式のことを聞くと解り易く教えてくれました。しかし小学生である私は当然、投資資金はありません。手取り6万円のサラリーマンになったとき「この一年間で結婚資金として100万円貯めよう」として毎月5万円を貯金しました。2か月すると10万円がたまり、証券会社で転換社債(CB)の新発債を買いました。3ケ月経つとそのCBが取引され、安くて13万、高ければ15万以上で売れました。しかも当時はなんと9%以上の金利が付いていました。予定通り100万円が貯まりました。少しずつ給料もボーナスも増えていき、株式投資を始めました。日経日曜版で約50銘柄の週足をグラフ用紙に記入し、売買のタイミングを思案していました。まだインターネットもなく、会社に短波ラジオを持ち込み、休憩時間に聴いていました。よく儲かりましたがあの頃の相場ならみんな儲けていた時代でした。「これはいよいよ病気だな。株式投資は年をとり、ボケ防止にやろう」と決意し、全ての株を売却し、二軒目の自宅を建てました。

 

 

投資は自分なりのルールを持って

 

 私の株式投資ルールは簡単です。ボックス圏の相場の下値で買い、2割上がったら売る。2割下がったら買い増しして取得単価を下げる。それだけです。相場に欲は禁物です。底では買えない、天井では売れないものです。不動産投資にもルールを持っています。購入する不動産は必ず駅から5分以内または大通りに面している物件に限ります。この仕事をしていると世の中には不整形地・無道路地・間口狭小地などがなんと多いことか驚きます。売りたくても売れない、利用したくても利用できない土地が多いのです。「不動産は動産」これが不動産の投資ルールです。昔から財産三分法といい、現預金・有価証券・不動産に分けて所有する方法が言われてきました。現在ではさらに国際分散投資として円・ドル・ユーロに通貨を分けて持つことなどが推奨されています。しかし私は現預金はすべて円で所有し、不動産もすべて日本です。ただ最近の収益物件の投資利回りを見ているとマイナス金利事情をいいことに超低利回り物件が多いので注意し、決して取得されないようにして下さい。株式投資は儲けよりもボケ防止、不動産投資も儲けよりも地域貢献しながら収益の安定をはかること。いずれにしても投資でストレスになるのではなく、大いに楽しみながらゆったりとおおきくゆとりをもって、そして自分なりの投資ルールを持ってやりたいものです。