JSK通信

喜ばれる経営を!

代表取締役 上能 喜久治

 

単純で簡単なこと

 

 どうすればお客様が喜んでくれるのか?どうすれば社員がやりがいと誇りを持って喜んで働いてくれるのか?どうすれば取引業者が喜んで商品を納入してくれるのか?このように自社を取り巻く人々に喜びを提供すれば当然に業績が上がってきます。この単純にして簡単なことを実践するだけで売上は上がり、利益は大きく伸びます。ところが残念ながら多くの会社が、多くのお店がそれと反対のことをしています。お客様や得意先が喜んでくれるのか、ということよりも自社の都合が優先されています。自社の業績悪化を理由にして仕入先や取引業者に値引き要求をしたり、支払遅延の要請をすることなど、言語道断です。経営者である自己の責任を他人のせいにし、社会のせいにし、政治のせいにするのです。業績が悪化すればまず己の役員報酬を下げる。赤字であれば役員報酬は全額返上する。そのような経営者自身の自己責任を明確に公表し、自己に厳しくすることがあなたを取り巻く周りの人々からの信用を得るのです。

 最近、税務署や証券会社に電話するとテープが流れるところがあります。「○○のご用件は1番、△△のご用件は2番、××のご用件は3番、・・・」このチンタラしたメッセージを聞くたびに腹立たしさを感じる私はまだ人間ができていないのでしょうか?

 

 

自社都合ではなく相手の視点から見る

 

 このようなところに共通しているのは交換手の人件費削減という自社都合優先の姿勢です。この会社を代表する交換の人の対応でその会社がわかるのです。自社からの視点ではなく、お客様視点で見ればどうすればよいのか、すぐにわかります。

 事務所や工場で男女兼用のトイレは珍しいものではありません。しかし男女別のトイレだったら女子社員はとても喜ぶそうです。この些細なことにこだわり、職場環境を改善していくことが重要なのです。

 先日、ある会社の事務所のリフォームをするのに業者に見積もりを依頼したところ、その社長が考えていた金額よりも随分安かったそうです。「きっちりと儲けて下さいね」と業者に言うと「そのような有難い言葉をいただくのは初めてです。いつも見積もりの時に値引きされ、支払時に更に値引きされます」また、ある会社は銀行から借入する時に銀行から提示された金利が驚くほど低く「これで貴行は儲けはあるの?」と支店長に尋ねると「もっと下げろと言われるところが多いのに・・・」と喜んだそうです。

 このようにお客様・社員・業者・取引銀行等に喜ばれる会社やお店の業績は当然に伸びて行きます。自分がされて嫌なことはしない。自分が言われて嫌なことは言わない。この実に単純で簡単なことを実践すればすばらしい会社となり、すばらしい人生となります。