JSK通信

伸びる会社の経営者とは

代表取締役 上能 喜久治

景気が良くなれば業績が良くなる!?

 最近、経営者の皆さんから一番多い質問は「いつ、景気は良くなるのですか?」というものです。それに対して私はいつも「今のような景気が続くと思って経営して下さい。」と言っています。“景気が回復すれば会社の業績が良くなる・・・”それではあなたが社長でなくてもいいのです。会社の業績が良くなったのはあなたの経営力や社長力ではなく景気が回復したからに他なりません。多くの会社が厳しい業績のなかで伸びている会社があります。今、伸びている会社の経営者に一つの共通点があります。それは決して同業他社の批判をしたり、悪口を言わない人です。いや、逆に他社の強みを充分に把握し、そこを褒めるのです。そしてその他社の強みを自社にどんどん取り入れ、改善に結びつけています。だから業績が伸びています。

 伸びる会社の経営者は不平不満を口にしません。決してねたみひがみを持ちません。他社や他人の悪口陰口を言いません。嘆き泣き言を聞いたことがありません。そして愚痴文句とはまったく無縁です。

いつも感謝と報恩の心で

 スポーツでも金メダルをとった選手や優勝したチームの監督が常に口にする言葉は“皆様のおかげ”という感謝の言葉です。そして自分や自分たちのチームが多くの人たちに支えられていることを認識しています。

 会社もお客様や社員・取引先・株主・地域の人々等多くの人たちに支えられています。あなたが経営者ならそのことを充分に把握し、その感謝の心を形に表してください。たとえば、社員には“ありがとうカード”や“社長賞”“月間MVP”の表彰をします。お客様には長年のお取引に感謝して“感謝状”や記念品の贈呈をします。当社では10年・20年・30年の長きに亘る顧問先や税務調査で申告是認であったとき、申告所得4千万以上のお客様に対して感謝状をお渡ししています。いくら感謝していてもそれを形に表すことが大事なのです。

 もう一つ、大切なことは「決して見返りを期待しない」ことです。純粋な気持ちで感謝を形に表すことです。

 お客様から感謝され、社員から支持される会社なら業界がどうであれ、景気がどうであれ、強い企業体質になります。厳しい景気が続くいま、あなたの会社を景気に左右されない企業にする絶好のチャンスです。

感謝する人が感謝される
人の幸せを願う人が幸せになる