代表取締役 上能 喜久治
抵抗・反発・摩擦があるのは当たり前!
この四月から2名の新入社員が当社に入社しました。採用難時代に社員が増えることに大きな喜びを感じるとともに、当社の将来性を信じて入社した彼らに対して、その期待に応える責任を痛感しています。
当社では、新卒者採用を設立5年目から続けています。成長している会社の多くが「新卒者採用を始めて、その採用した彼らが3年経ち、5年経って戦力化してきた頃から業績が飛躍的に伸びて行った」ということを知ったからです。私の出身地である八尾市に、子供服のミキハウスがあります。そのミキハウスがまだ年商1億円のときに1千万円をかけて新卒者採用をして2名が入社し、その後定期的に新卒者採用して、彼らが戦力化してきたころから、八尾の一(いち)アパレルメーカーが今や日本を代表する子供服メーカーへと成長して行きました。
ところが中小零細企業の多くが即戦力の人材を求め、中途者採用をしています。自社で教育することなしに他社で教育された人材の採用を繰り返しています。これではいつまで経っても中小零細企業から脱却できません。当社でも初めて新卒者採用をしようとしたときに多くの社員からの反発がありました。「何もできない、何も知らない新卒者を採用してどうするのですか!誰がその新卒者を教育するのですか!」という意見が大半でした。このように反発する社員を説得し、納得してもらい、協力してもらう必要があります。今までやったことがないことに社員からの抵抗・反発・摩擦があるのは当たり前です。だからやらない、だから諦めるのではなく、だからやるのです。
大切なのは会社規模ではなく、社長の熱意だ!
事業を拡大する。支店や店舗数を増やす。そのために人材は不可欠です。ところが経営者の中に「うちのような小さな会社に新卒者など来るはずがない。」と決め込んでいる人がいます。会社もいろいろ、学生もいろいろです。大企業の中の一員ではなく中小企業で活躍したい、と思っている学生もいます。会社説明会において社長が学生に向かって話す時に心の中に持っておいて欲しいものがあります。それは“我社のようなすばらしい会社に来ないでどこに行くのか?”という自信と誇りです。それがあれば、社長であるあなたや会社に惚れ込んで入社してくれる学生はいるものです。新卒者採用はこのような会社説明会だけでなく、採用試験、内定式、内定者研修、入社式、新入社員研修と多くの時間と費用がかかります。しかし、手間暇かけて人材が人財となったときに大きな喜びと感動があります。おいしい果物を収穫するためには土壌づくりから始めて施肥、防虫、摘果等、手間暇をかけ愛情をかけて育てます。人財育成も手間暇をかけて教育研修し、社内全員からの期待と愛情からすばらしい社員が育っていきます。
難と易の道あらば難の道を行くこと