JSK通信

リーダーなき日本を憂う!

代表取締役 上能 喜久治

なぜ、何も言わないのか!

冷凍餃子事件でもチベット問題でも福田首相は中国に抗議することもなく、ダンマリを決め込んでいます。“これが我々の日本の代表か!”と情けなくなります。今年の3月までに解決すると言った年金問題もそのまま、誰も責任をとらず、「そんなこと言ったかなあ」と涼しい顔です。後期高齢者医療保険にしても厚生官僚が作ったネーミングといい、内容といい、単なる医療費抑制のための計算結果にすぎません。今日の日本の礎を築いていただいたお年寄りに感謝と敬意を込めて安心して長生きしてほしい、と思っています。
税制面に於いても老年者控除が廃止され、定率減税もなくなりました。今年の確定申告会場で何日かお手伝いさせていただきましたがその多くが真面目でおとなしいお年寄りでした。“老人一揆”が起こってもおかしくないくらいなのに・・・
内閣支持率も最近では25%前後という低さなのに政権与党はなぜ、自分たちのリーダーでもある福田首相を変えようとしないのでしょうか?何もしない、何も言わない、そんなおっさんがリーダーなら国際的にも馬鹿にされます。真の日本の国のリーダーとは国民に対し、日本のビジョンを示し、方針を述べ、その方向に国民を導いていく人です。

一見、物分りのいい親も・・・

就職活動をしている学生に対して親は何とアドバイスするのでしょうか?役員面接で私はいつも学生に質問します。「あなたが就職活動をすることについてあなたの親から何かアドバイスはありましたか?」豊富な人生経験を持つ親が子供の就職について適切な助言をすることは親としての責任であり愛情である、と考えています。しかし、多くの学生からは次のような言葉が返ってきます。「親は“おまえの好きなようにすればよい”と言っています。」子供が人生の岐路に立っているときでさえ、親は何も言わないのです。これは一見、物分りのいい親です。しかし、これは親としての責任を放棄していることに他なりません。子供が新興宗教に走ろうが援助交際に走ろうが無関心なのです。無関心とは愛情の裏返しです。
 日本の国も自分の子供も会社の社員も愛しているから、大好きだから自分の信念を述べ、自分の考えを言うのです。何も言わない人にこの日本を託すわけにはいきません。リーダーとは言いにくいことも言う人です。リーダーとは自分の信念に基づいて行動する人です。そしてリーダーとは自分の言葉・行動に責任をとる人です。