代表取締役 上能 喜久治
開いているお店がない・・・
ある日曜日の朝8時頃、我が家の近くにある喫茶店でモーニングサービスをいただこうと思い、妻と歩いてその店に行きました。するとその店はまだ閉まっていました。店の入口には平日は8時から、土・日は10時からと書いてありました。それじゃ、別のベーカリーで、と思い電話しましたが誰も電話にでません。ネットで調べたら何とそのベーカリーは11時からでした。
多くのお店や会社がなかなか売上が上がらない現状でなぜ朝8時に開いている店がないのでしょうか?他の店がまだ閉まっている時間に営業することは商圏が拡がるのです。競争相手がまだ休んでいるのです。だからその時間に営業するのです。
訪問治療や深夜営業で大きく業績を上げている歯科医院があります。
住宅ローン相談会を日曜日に開催して実績を上げている銀行があります。
重いお米を台所まで運んで米びつに入れてくれる米穀店があります。
これらに共通しているのは同業他社がいやがること・めんどくさいことを顧客のために実行していることです。経営者であるあなたならそうすれば顧客に喜ばれ、業績も上がることはわかっています。でもそれができない障害が一つあります。それはスタッフや社員の反対です。
早朝や日曜日に出勤することをいやがる人がいます。
重いお米を運んだり、米びつに入れたりすることをいやがる人がいます。
あなたのお店・会社のスタッフ・社員に説得・納得・協力してもらわないと改善はできないのです。
小企業は値段で勝負しないこと
“安くしないと受注できない”“値段を下げないと売れない”と嘆く経営者がいます。果たしてお客様は、得意先は本当に価格だけで発注等を決めているのでしょうか?多少高くても品質や納期や材質等がよければ買いたいお客様はいるのです。値段で勝負してもいいのはシェアNo.1企業だけです。中小企業は値段で勝負すれば忙しいが儲からない会社になってしまうのです。
我々のような中小企業こそスタッフや社員の人間力を高め、競争の少ない時間帯やかゆいところに手が届くサービスで勝負しなければなりません。それは人の嫌がること・他社が面倒がることです。そこに宝の山があるのです。お客様や得意先に喜んで頂くことが社員のやりがい・働きがいにも繋がってきます。
あなたのお店・会社は顧客を見て営業しているのですか?
それともスタッフや社員に遠慮して営業しているのですか?