JSK通信

あなたの会社を強い企業に!

代表取締役 上能 喜久治

強い企業とは

私が税理士となって18年の歳月がたちました。その私が最近つくづく思うのは会社というのは存続し続けることがいかに難しいことか、ということです。会社はリスクに囲まれています。蚊帳はアルミサッシとエアコンの普及で、レコード針はCDの出現で商品そのものが不要になりました。液晶テレビの出現でブラウン管が、デジタルカメラの出現でフィルムがその二の舞になりつつあります。私がサラリーマンとして15年間勤めていたレジスター販売会社も残念ながら今はありません。会社には得意先の倒産、内部告発、競合他社の進出、法律の改正、製法の変化、新商品の出現、為替変動、原材料の高騰、自然災害、内部の不正など多くのリスクに囲まれています。だからこそあなたの会社を強くしていかなければなりません。会社を大きく成長させることよりも地味だけどコツコツと、着実に会社を強くしていく必要があります。“屏風と中小企業は拡げると倒れる”“でんぼと中小企業は大きくなるとつぶれる”と言います。ここで言う強い企業とは

1.強い財務体質
2.共通の価値観(ベクトルを揃える)

の二つをいいます。強い財務体質とは自己資本比率60%以上、売上高経常利益率10%以上、固定費の36ヶ月分以上の蓄積等です。そのためには利益を出して蓄積していかなければなりません。阪神大震災のような天災がきて多くの得意先を失くしたとしても3年間の蓄積があればその間に再起できるのです。

ベクトルを揃えるには

価値観を共有するためにはまず、形を整えることから入ります。社章(バッジ)・社旗・社歌・社員手帳・社員証を作るのです。「うちはたった10人の会社だからそんなものは必要ない!」という経営者がいます。社員一人当たりの制作費は高くつきますが是非作って下さい。当社では社員がまだ10人の時に社章を300個作りました。社歌も作るとなると高くつきますが替え歌でつくるとか、あなたが好きな歌を社歌にするとかします。これらのうちでも特に社員手帳は是非作ることをお勧めします。経営理念・社是・社訓・沿革・方針等を社員手帳に載せ、朝礼やミーティングで活用していきます。その繰り返しが少しずつベクトルを一つの方向にしていきます。その方向に抵抗する社員は辞めていく、そのような時期が必ずあります。一時は大変ですがそれを乗り越えれば価値観が共有されたすばらしい会社になっていきます。ベクトルの揃った組織は強いのです。
その強い組織が強い財務体質をつくり、あなたの会社を強い企業にしていきます。