代表取締役 上能 喜久治
税金はどこに支払うのか?
個人の確定申告の時期は終了しましたが今月の五月は三月決算法人の納税月です。アベノミクス効果が浸透してきた影響もあり、建設業・製造業・運送業等から業績が改善しています。企業業績が上がれば納税額も多くなっていきます。業績が赤字であれば法人税は発生しませんが税務上の繰越欠損金がなくなれば当然に納税する必要が出てきます。節税することは大事なことですが納税することも大事なことです。適正な納税は銀行や取引先から信頼が得られます。納税額の大きさを嘆く前に利益額の大きさを喜びたいものです。そして支払うその税金は誰に支払うのでしょうか?中国や北朝鮮に支払うのではありません。私たちが暮らすこの美しい日本という国に支払うのです。私たちが生れ育った市町村や都道府県に支払うのです。そして税金は“取られる”のではありません。喜んで感謝して支払いたいものです。
4月から消費税が8%になりました。来年の10月からはその消費税が10%になる予定です。来年から所得税も相続税も贈与税も最高税率が従来の50%から55%になります。ただ法人税率だけは更に下がる予定です。国際的に見て日本の法人税率は高いので日本企業の国際競争力が低くなります。それを是正するため法人税率を下げよう、という動きになっています。国・地方の借金残高が1000兆円を超えた現状からすれば増税やむなし、ということになります。
沖縄を経済特区に!
税制にはその時の政権の政策が強く反映されます。安倍首相が沖縄の普天間基地移転問題の解決を図るために仲井真知事との会談で毎年、3000億円を超える交付金支給を約束しました。しかし、残念ながらお金を渡したところで雇用が増え、日本一の失業率が改善される訳ではありません。今こそ沖縄を経済特区に指定して思い切って税率を下げるのです。
法人税 15%
所得税 15%
相続税 15%
そうすることで世界中から優良企業が沖縄に来ます。沖縄は香港やシンガポールを上回る一大金融センターとなります。また世界中から資産家がやってきます。税率を下げることは税収の悪化を招くということはありません。いや、むしろ税収は増えるのです。戦時中、沖縄だけが地上戦となり、多くの戦死者を出しました。イギリスにおけるマン島のように沖縄を経済特区にして雇用を増やし、経済が活性化することは日本の防波堤となった沖縄に対してせめてもの恩返しであり、感謝の心を形にするものではないでしょうか?