JSK通信

日本と世界の価値観の違いに対応せよ!

代表取締役 上能 喜久治

 

新年明けましておめでとうございます。

 

テレビも車も食事も

 

 海外旅行で泊まるホテルのテレビは、かつてはソニーやシャープ、パナソニックなどほぼ全てが日本メーカーの製品でした。ところがいつの頃からか、LGやサムスンなどの韓国メーカー製のテレビが世界を席巻し、日本メーカー製のテレビは世界のホテルからその姿を消しました。幸い、日本国内のホテルはほぼ日本製のテレビが占めています。私が日本人だから日本製のテレビを支持する訳ではありませんが、どうみても日本製のテレビのほうがはっきり映り、色もきれいです。それに対し、韓国製のテレビは映りはボーとして色もよくありません。つまり、世界の多くの人々はきれいに映るという要求は日本人ほど高くはなく、映ればよい、情報が伝わればよいのです。テレビに限らず、世界の多くの人々の価値観は日本人が持つ価値観とは違うのです。
  ① テレビは映ればよい
  ② 車は走ればよい
  ③ お腹はいっぱいになればよい
というのが世界の多くの人々の価値観です。
 日本国内を走っている車を見れば多くの車はきれいに洗車され、車体がへこみ傷付いている車はほとんどありません。ところが海外に行くと汚れた車体、へこんだままの車体を目にします。つまり、世界の多くの人々は車は走ればよい、と思っています。
 ニュージーランドを旅行したとき、オークランドの一流ホテル内のレストランで鉄板焼をいただきました。その店の内装は日本的な雰囲気を醸し出し、浮世絵が飾られていました。ところがシェフは日本人ではなく、味は不味いものでした。現地のお客様はシェフのパフォーマンスに拍手喝采でしたが日本人の私から見れば料理はひどいものでした。つまり、料理の味よりも楽しく食べること、雰囲気がよいことの方が重要視され、お腹がいっぱいになればよいのです。

 

価値観の違いに対応した製品・サービスを!

 

 「企業は環境変化適応業」と言われます。気候の変化・人口の変化・価値観の変化等に対応していかなければ生き残っていけないのです。この言葉は日本の会社が自社製品を海外へ輸出する時にもあてはまります。つまり輸出する相手国の価値観等にあわせた製品であることが大切になります。国や地域による違い、世代や男女による違い、宗教や民族による違い等を知り、それに対応した商品やサービスを提供すれば大きなチャンスがそこにあります。

 

 今年も皆様にとってすばらしい年となりますように心から祈念しております。